今日、棟が上がりました。
お神酒と、尾頭付き(お頭の付いた小さなイリコでしたが)で祝い作業開始、
今回の構法は、成を同じくした下梁を通し、
その上に約1間の間隔で渡り顎を使い、上梁を通す。
こうすることによって、力の伝達がスムーズに出来る。
上から見たところ、下梁と上梁の状況が良く判る。
仕口、継手ともすべて大工さんの手刻みで、渡り顎、金輪継ぎ、重ねほぞ、追っ掛け大栓継ぎ
など、古来から伝わる技術を多く使っている。
込み栓を打つ穴も手刻み、
ネコ土台に使った「クリ」から灰汁が出ているのが見える。
柱の通りを表した符号
金物を一切使わず組み上がられた軸組、
まさに日本の素晴らしい木造の技術である。
今日一日、組み上がられてゆく作業を見ていて、
自分が描いた図面通りに組み上がられて行くのに感動したのと同時に
この日本の木造の技術を、きちんと伝えてゆくことの大事さも痛感した。